河村電器販売株式会社はどこに置いてもサビに強いことが特長で、品質・耐久性・価格と三拍子そろった宅配ボックスを販売している会社です。
今回は河村電器販売株式会社の皆さんに、サービスの概要、宅配ボックスを選ぶポイントについて伺いました。

ーインタビュー企業ー
| サービス名 | 宅配ボックスRusuPo |
| サービス提供企業 | 河村電器販売株式会社 |
ーインタビュー者ー
| 市場開発部販売推進課 | 竹内 彩乃様 |
| 市場開発部販売推進課 | 野中 優奈様 |
屋外に置かれるキュービクルの技術を宅配ボックスに活かす
―まず事業内容を教えていただけますか。
竹内様:河村電器販売株式会社の親会社である河村電器産業株式会社は、愛知県瀬戸市に本社を構える創業106年の受配電設備メーカーです。瀬戸市は、瀬戸物焼きが有名な地域です。身近な製品では、ご自宅のブレーカーやアパート等の共用部の分電盤です。建物で使用される、「キュービクル」と呼ばれる高圧の受電設備は、トップシェアを誇ります。実は分電盤は元々木の板にブレーカーがついていただけですが、現在の箱形にしたのは河村電器産業です。
―え、木の時代があったんですね。
竹内様:昔は今ほど家に電化製品がなかったので、木の板に1.2個のブレーカーがむき出しでついていました。IHの家電やエアコンを使うようになり、ブレーカーの数が増え、現在の箱型になりました。
―今ほど家電の機能も少なかったからよかったんですね。
竹内様:はい。現在は、「アクティブ・ディフェンス 新しい世界には、新しいあんしんを。」をミッションに掲げ、電気自動車の充電設備や、差し込んだままのコンセントに溜まったほこりが原因で発火する事故が発生したりしますが、そういうことが起きないような電気火災を未然に防ぐプレトラックコンセント、地震が発生した際に自動でブレーカを止める感震ブレーカーなども製造しています。
―電気設備の製品がたくさん並ぶなか、なぜ宅配ボックスを製造するようになったのですか?
竹内様:受配電設備は、屋外に設置されることが多くありますが、雨水が入らない、台風でも倒れないといった強靭さが必要です。
そういった受配電設備で培ったキャビネット製造技術を活かし、宅配ボックスを製造しています。
―なるほど。そういった流れで宅配ボックスを製造されるようになったんですね。宅配ボックスは置き場がないと外に置くしかないですよね。引っ越しの際に選ぶ設備としても今や必須にされる方も多いですよね。
竹内様:はい。先日の全国賃貸住宅新聞でも掲載されていたように、賃貸住宅において求める設備ランキングで、宅配ボックスは単身、ファミリーともに上位でした。そのため、宅配ボックスを導入することで、入居率UP、家賃収入UPに繋がります。
―お仕事をされている方は日中受け取ることができないので、宅配ボックスは必需ですよね。
竹内様:はい。「置き配が標準化された場合、宅配ボックスは不要では」と思われるオーナーさまもいらっしゃいますが、荷物には住所・名前・電話番号が記載されており、嫌がらせやストーカーに繋がる事件も起きています。入居者さまのトラブル防止という観点で導入されるオーナーさまも多いです。実際にその物件にオーナーさまも住んでいる場合は、各住戸の入り口に荷物が並んでいるのは美観的に嫌ということで導入されるオーナーさまもいらっしゃいます。また、オーナーさま自身が置き配をして、荷物が盗まれて導入されたというケースもあります。
防水性・防錆性・堅牢性3つの強さが他社との違い
―オーナーさまも高齢だと自分で受け取れるし、不要と思われがちですが、入居者には大変喜ばれますよね。他社との違いはどのような点ですか?
竹内様:一番は「強さ」です。強さの三拍子が弊社の強みです。まずは防水性。360度どこからでも水が入りにくいです。他社さまですと防滴性と表記されている場合があり、そういった製品は屋外に置くことは可能ですが、屋根が必要なケースもあります。
二つ目は防錆性です。錆に強く、メンテナンスが簡単なステンレス製です。他社さまは鋼板製やプラスチック製が多い印象です。鋼板製は、錆の発生の確率が比較的高く、プラスチック製は、劣化しやすい弱点があります。塩害エリアは、特に弊社のボックスを選んでいただいています。
最後は堅牢性です。弊社のボックスの耐風圧は、60m/sです。大きな台風でも、40m/sを超える程度となりますので、屋外でも問題なく設置することができます。
エントランスがないアパートや築年数が古く、電源を必要とする宅配ボックスが置けないご物件もあります。そのようなご物件でも屋外に設置できる強さが自慢です。
電池も使ってないので、電池切れにて管理会社さまが駆けつける必要もありません。

―ご購入はオーナーから直接連絡が来るのでしょうか?
竹内様:弊社は、分電盤の取引においてハウスメーカーさまとお付き合いさせていただいております。ハウスメーカーさまのグループの管理会社経由でお問い合わせをいただくケースが多いです。また、賃貸住宅新聞や賃貸住宅EXPOやフェアなどの展示会で、オーナーさまからお問い合わせを受けることもあります。実際、設置を検討しているオーナーさまに実物をお見せする機会は少なく、展示会以外はご覧いただける機会がありませんが、分電盤の頑丈さをイメージいただければ、宅配ボックスの頑丈さも想像いただけると思います。
―種類がたくさんありますが、選ぶポイントはありますか?
竹内様:設置場所や世帯人数、利用シーンに合わせてお選びいただけるようになっています。
一番人気は、ボックス大2段、大小3段タイプです。その他に、入居者の利便性を考えて、「屋根付きタイプ」を、美観性を鑑みて、「ポール付きタイプ」を、メールボックスの入れ替えもおこなう時は、「郵便受け一体タイプ」などをお選びいただいております。またカラーについては、既築住宅にはシルバーが人気ですが、新築住宅には外壁の色味と合わせたブラックやホワイトなども選ばれています。
郵便ポスト一体型の郵便ポストは大型の郵便物でも入るように入り口を大きくしていますが、盗難防止としてのれんをつけています。

―使い方を教えてください。
竹内様:宅配ボックスは、荷物が入っていないときはロックがかかっていません。宅配業者が宅配ボックスに荷物を入れ、任意の暗証番号を入力し、つまみをLOCKに回します。不在伝票にボックスの番号と暗証番号を記入し、不在伝票を郵便ポストに投函します。
受け取る入居者さまは、不在伝票に書かれた暗証番号を入力し、つまみをOPENに回し、ラッチを手前に引いたら扉が開くので、配達物を取り出せます。

―実際にお見せいただきましたが、かなり大きいものまで入りますね。
竹内様:サイズはたくさんあるので、ご希望に合わせてお選びいただけると思います。

実際に既築のメールボックスを改修して宅配ボックス付きのメールボックスに変更された例をお見せいたします。ポスト一体型タイプは高さが1600mmで決まっていますが、物件数によって必要なポストの数が違います。組み合わせでお選びいただくことができるので、こちらの物件では、世帯数に合わせたメールボックスと宅配ボックス数の組み合わせをお選びいただきました。入居者さまからも大小さまざまな荷物が受け取れるようになったと好評いただいております。管理会社さまが変わるタイミングでメールボックスを入れ替えることも多いようです。
before

after

―大きい宅配ボックスについているレバーは何ですか?
竹内様:非常脱出用のレバーです。万が一、小学生のお子さまがかくれんぼなどで宅配ボックスに入ってしまってもレバーを操作すると出られるように設計しています。大きな宅配ボックスは、閉じ込め防止機能が必要です。

―注文から設置まではどのような流れですか?
竹内様:購入形態によりますが、ご要望の品番をお選びいただき、施工店さまにてアンカー固定で設置いただきます。施工セットまたは協力施工店をご紹介することも可能です。
定番商品は、2、3日で出荷可能です。商品によっては、2~3週間ほどお時間をいただいております。
―事前にヒアリングしたり、設置場所の現地を確認されたりするのでしょうか?
竹内様:ケースバイケースになります。オーナーさまが「ここにつけて欲しい」と決まっており、下地がコンクリートであれば、現場調査なしで施工することもあります。どこに設置すべきかわからないということであれば、現地調査をし、「こちらは避難経路を塞ぐのであちらにしましょう」などとお話する場合もあります。
―ポールタイプじゃないボックスのタイプも地面に固定されているのでしょうか?
竹内様:防水性を担保するために壁掛けタイプは製造していません。そのため必ず地面にアンカー固定します。他社さま樹脂製商品の場合、軽いので壁に掛けることも可能です。比較的軽いものしか受け取れないというデメリットもありますが、比較的安価で購入可能です。弊社は樹脂製と比べると「高価」ですが、「ステンレス製でこの板厚であればむしろ安い」と言っていただけるものにはなります。
―今回はお話をお聞かせいただきありがとうございました。製品一覧を見て、なぜ宅配ボックスを製造しているんだろう?と思っていましたが、分電盤の技術が活かされているんだなと腑に落ちました。防水性・防錆性・堅牢制の三拍子が揃った宅配ボックスは実際に見させていただいて、良さがさらに伝わりました。宅配ボックスは今や賃貸住宅の必須設備になっていますので、オーナー様におすすめして、入居率をアップさせませんか?
